カルシウムの吸収を促進する栄養素としてはビタミンDや乳糖、アミノ酸などがありますが、近年、ある種の脂肪酸がカルシウムの吸収、骨の形成・溶脱に関係していることが明らかになってきました。
脂肪酸は食品中の油分に含まれる主成分で、私たちの体の細胞膜やホルモンをつくるうえで重要な役割を果たします。その中でも植物系のガンマ−リノレン酸(GLA)と魚油に代表されるエイコサペンタエン酸(EPA)をバランスよく組み合わせ、カルシウムとともに摂取すると骨中のカルシウムの蓄積や排泄抑制に効果的であることが研究により明らかになりました。
これらの脂肪酸は体内でプロスタグランジン(PG)という一種のホルモン的な成分に変換されますが、PGが不足すると骨粗鬆症発症の一因となることをはじめ、皮膚障害、変形関節炎や炎症、心臓循環器障害、精神障害、月経前症候群など広範囲な疾患に影響を及ぼすことがこれまでに明らかにされています。健康な体を維持するためには質のよい油分−脂肪酸の摂取は欠かせません。